専門研修プログラム 北海道大学病院リハビリテーション科専門研修プログラムについて

研修カリキュラム制による研修について

北海道大学病院リハビリテーション科研修プログラムでは、研修カリキュラム制による研修も受けられるように、個別に対応・調整します。この制度を選択すると、リハビリテーション科専攻医研修期間を2年以上とすることができます。
以下の基本領域学会いずれかの専攻医を有することを条件とします。(条件は各学会に対して承認を求める予定です。)
・内科(現行制度での認定内科医も認める)
・外科
・脳神経外科
・小児科
・整形外科
研修カリキュラム制において免除されるカリキュラム内容に関しては、基本領域と調整を行います。

またリハビリテーション科専攻医となる以前に条件を満たす施設で6ヶ月以上勤務した経験がある場合は、その期間を専門研修プログラムの基幹施設勤務期間に充てることができます。基幹施設以外の連携施設の勤務のみで研修を終了することができます。

基幹施設での研修相当と認められる施設
(リハビリテーション科専門研修プログラム整備指針 基幹施設の条件より)
・初期臨床研修の基幹型臨床研修病院、医師を養成する大学病院
・医師を養成する大学病院と同等の研究・教育環境を提供できると認められる施設

リハビリテーション科研修の休止・中断、
プログラム移動、プログラム外研修の条件

1出産・育児・疾病・介護・留学等にあっては、研修プログラムの休止・中断期間を除く通算3年間で研修カリキュラムの達成レベルを満たせるように、柔軟な専⾨研修プログラムの対応を行います。

2短時間雇用の形態での研修でも通算3年間で達成レベルを満たせるように、柔軟な専門研修プログラムの対応を行います。

3住所変更等により選択している研修プログラムでの研修が困難となった場合には、転居先で選択できる専門研修プログラムの統括プログラム責任者と協議した上で、プログラムの移動には日本専攻医機構内のリハビリテーション科研修委員会への相談等が必要ですが、対応を検討します。

4他の研修プログラムにおいて内地留学的に一定期間研修を行うことは、特別な場合を除いて認められません。 特別な場合とは、特定の研修分野を受け持つ連携施設の指導医が何らかの理由により指導を行えない場合、臨床研究を専門研修と併せて行うために必要な施設が研修施設群にない場合、あるいは、統括プログラム責任者が特別に認める場合となっています。

5留学、臨床業務のない大学院の期間に関しては研修期間として取り扱うことはできませんが、社会人大学院や臨床医学研究系大学院に在籍し、臨床に従事しながら研究を行う期間については、そのまま研修期間に含めることができます。

6専門研修 プログラム期間のうち、出産・育児・疾病・介護・留学等でのプログラムの休止は、全研修機関の3年のうち6ヵ月までの休止・中断では、残りの期間での研修要件を満たしていれば研修期間を延長せずにプログラム修了と認定しますが、6ヶ月を超える場合には研修期間を延長します。

専門研修指導医

指導医は、専攻医の教育の中心的役割を果たすとともに、指導した専攻医の評価を行います。
また専攻医も、指導方法や態度について指導医の評価を行います。
北海道大学病院リハビリテーション科研修プログラムにおける指導医は基幹施設に3名、研修プログラム全体で9名在籍しています。

研修プログラムで指導に当たる医師はリハビリテーション科指導医資格を有しています。
指導医資格は日本リハビリテーション医学会ないし日本専門医機構のリハビリテーション科領域専門研修委員会により認められた資格です。

指導医は以下の条件を満たしています。

・専門医取得後、3 年以上のリハビリテーションに関する診療・教育・研究に従事している。
・5年毎の専門医の更新に必要な条件①~④を満たす
①勤務実態の証明
②診療実績の証明
③講習受講
④学術業績・診療以外の活動実績
(リハビリテーション科専門医更新基準より)

・リハビリテーションに関する筆頭著者である論文を有する。
・専門医取得後、日本医学会学術集会で2回以上発表している。主演者としての発表も行っている。
(学術集会は年次学術集会、専門医会学術集会、地方会学術集会のいずれかを指す)
・日本リハビリテーション医学会が認める指導医講習会を受講している。

専門研修実績記録システム、マニュアル等について

≪研修実績および評価の記録≫
日本リハビリテーション医学会指定の「専攻医研修実績記録フォーマット」に研修実績を記載し、指導医による形成的評価、フィードバックを受けます。
総括的評価は研修カリキュラムに則り行います。

≪研修履歴・評価の保管≫
専攻医の研修履歴(研修施設、期間、担当した専⾨研修指導医)、研修実績、研修評価は北海道大学病院にて保管します。専攻医からの研修施設への評価および専門研修プログラムへの評価も保管します。
研修プログラムの運用には、以下のマニュアル類やフォーマットを用います。
これらは日本リハビリテーション医学会よりダウンロードすることができます。
◉専攻医研修マニュアル
◉指導医マニュアル
◉専攻医研修実績記録フォーマット
◉指導医による指導とフィードバックの記録

「専攻医研修実績記録フォーマット」には研修実績を記録します。 一定の経験を積むごとに専攻医自身が達成度を評価します。
達成度の自己評価は基本的診療能力、総論(知識・技能)、各論(8領域)について行います。
各年度末には総括的評価により評価が行われます。

「指導医による指導とフィードバックの記録」には専攻医自身の達成度評価と指導医による形成的評価を記録し ます。 評価は基本的診療能力、総論(知識・技能)、各論(8 領域)について行います。
「1:さらに努力を要する」の評価を付けた項目については必ず改善のためのフィードバックを行い、翌年度の研修に役立てます。

研修に対するサイトビジット(訪問調査)について

専門研修プログラムに対して日本専門医機構・日本リハビリテーション医学会からのサイトビジットがあります。
サイトビジットにおいては研修指導体制や研修内容について調査が行われます。
その評価は専門研修プログラム管理委員会に伝えられ、プログラムの必要な改良を行います。

専攻医の採用と修了

≪採用方法≫
採用募集は北海道大学病院リハビリテーション科専門研修プログラム管理委員会が行います。
毎年7月から病院ホームページでの広報や研修説明会等を行い、リハビリテーション科専攻医を募集します。
研修プログラムへの応募者は、10月末までに研修プログラム統括責任者宛に必要書類を提出します。
原則として 11月中に書類選考および面接を行い、11月末までに採否を本人に文書で通知します。

必要書類
北海道⼤学リハビリテーション科専⾨研修プログラム応募申請書
・履歴書
・医師免許証の写し
・保険医登録証の写し

申請書がダウンロード出来ない場合は電話、e-mailでの問い合わせでも入手可能です。
電話(011-706-6066)
e-mail(rehabilitation@huhp.hokudai.ac.jp)

≪修了について≫
研修終了の判定は研修プログラム統括責任者が行います。
評価は研修プログラム統括責任者か研修連携施設担当者が担当し、専門医認定申請年(3年目あるいはそれ以後)の3月末に、研修プログラム管理委員会において実施されます。

評価内容
・3年間の研修機関における年次毎の評価表
・3年間のプログラム達成状況(知識・技能・態度が専門医試験を受けるのにふさわしいか)
症例経験数が要求する内容を満たしているか
・研修出席日数が足りているか

専門研修プログラム管理委員会について

専門研修プログラム管理委員会と、統括責任者は基幹施設である北海道大学病院に置かれています。
連携施設群には、連携施設担当者と委員会組織が置かれています。
北海道大学リハビリテーション科専門研修プログラム管理委員会は、統括責任者(委員長) 、副委員長、事務局代表者および連携施設担当委員で構成されます。
《専門研修プログラム管理委員会の主な役割》
①研修プログラムの作成・修正
②施設内の研修の提供
③連携施設への出張機会の提供
④臨床場面を離れた学習機会の提供(学術集会や研修セミナーの紹介斡旋、自己学習機会の提供)
⑤指導医や専攻医の評価が適切か検討する
⑥研修プログラムの終了判定
⑦修了証の発行

北海道大学リハビリテーション科専門研修プログラムに含まれる多くの連携施設が互いに連絡をとりあい、各専攻医が適切な研修を受けられるよう管理します。

【基幹施設の役割】
基幹施設は連携施設とともに研修施設群を形成します。 基幹施設に置かれた研修プログラム統括責任者は、総括的評価を行い、修了判定を行います。
また必要に応じて研修 プログラムを改善していきます。



【連携施設での委員会組織】
専門研修連携施設には、専門研修プログラム連携施設担当者と委員会組織が置かれます。
専門研修連携施設の専攻医が評価と指導を適切に受けているか評価します。
専門研修プログラム連携施設担当者は専門研修連携施設内の委員会組織を代表し、専門研修基幹施設に設置される専門研修プログラム管理委員会の委員を勤めます。

専門研修プログラムの改善方法

北海道大学病院リハビリテーション科研修プログラムでは専攻医からのフィードバックを重視して研修プログラムの改善を行います。

1)専攻医による指導医や研修プログラムに対する評価
「指導医に対する評価」は、研修施設が変わるなど指導医が変更になる時期に実施します。 評価は質問紙にて行われます。
結果は専門研修プログラム連携委員会で確認されたのち、専門研修プログラム管理委員会にて審議されます。
指導医へのフィードバックは専門研修プログラム管理委員会を通じて行われます。

「研修プログラムに対する評価」は、年次ごとに質問紙にて行われ、専門研修プログラム連携委員会で確認されたのち、専門研修プログラム管理委員会に送られ審議されます。
プログラム改訂のためのフィードバック作業は、専門研修プログラム管理委員会にて速やかに行われます。
改善が必要な場合は、専門研修プログラム管理委員会が研修施設の実地調査および指導を行います。
何がどのように改善されたかの記録は、毎年3月31日までに日本専門医機構のリハビリテーション領域研修委員会に報告されます。

2)研修に対する監査・調査への対応
専門研修プログラムに対して日本専門医機構からサイトビジット(現地調査)が行われます。
その評価にもとづいて専門研修プログラム管理委員会は研修プログラムを改良します。
サイトビジットによる評価結果と改良の方策は、専門研修プログラム更新の際に日本専門医機構のリハビリテーション科研修委員会に報告されます。

修了判定について

≪修了について≫
研修終了の判定は研修プログラム統括責任者が行います。
評価は研修プログラム統括責任者か研修連携施設担当者が担当し、専門医認定申請年(3年目あるいはそれ以後)の3月末に、研修プログラム管理委員会において実施されます。

評価内容
・3年間の研修機関における年次毎の評価表
・3年間のプログラム達成状況(知識・技能・態度が専門医試験を受けるのにふさわしいか)
症例経験数が要求する内容を満たしているか
・研修出席日数が足りているか

専攻医が専門研修プログラムの修了に向けて行うべきこと

《修了判定のプロセス》
専攻医は専攻医研修終了年の3月までに、「専門研修プログラム修了判定申請書」を専門研修プログラム管理委員会に送付してください。
専門研修プログラム管理委員会は3月末までに終了判定を行い、研修証明書を専攻医に送付します。
専攻医は日本専門医機構のリハビリテーション科専門研修委員会に専門医認定試験受験の申請を行って下さい。

Subspecialty領域との連続性について

リハビリテーション科専門医を取得した医師は、リハビリテーション科専攻医としての研修期間以後にSubspecialty領域の専門医のいずれかを取得できる可能性があります。
リハビリテーション領域においてSubspecialty領域である小児神経専門医、感染症専門医など(他は未確定)との連続性をもたせるため、経験症例等の取扱いは検討中です。

連絡先 011-706-6066 (研修担当者 池田 聡)
rehabilitation@huhp.hokudai.ac.jp

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