高次脳機能障害では、記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などの症状がみられますが、 これらの症状により日常生活や社会生活が非常に困難になります。運動麻痺など目で見える障害ではなく、 また、少し会話しただけでは何ら異常を感じないことが多いため、見えざる障害として大きな問題になっています。
高次脳機能障害者は病識に乏しいことが多く、過去の自分と同じように生活や仕事ができると思いがちです。 しかし、記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害などのため過去の能力には満たず、失敗を繰り返します。 失敗をしても高次脳機能障害のためその原因を自分で突き止め、解決することはできません。これは、精神的なストレスにもなります。
高次脳機能障害の主な原因のひとつは交通事故による脳外傷であり、若年者が占める割合が多いのが特徴です。 このため、就学や就労を考えねばなりません。
高次脳機能障害者には、以上のことからわかるように適切なサポートが重要です。そのためには一刻も早く診断し、 支援システムのレールに乗ってもらう必要があります。
北海道大学病院は厚生労働省の「高次脳機能障害支援普及事業」地方支援拠点機関として、また、北海道高次脳機能障がい者支援事業の「支援拠点医療機関」として高次脳機能障害専門外来を設置し、高次脳機能障害に対するリハビリテーションや高次脳機能障害者のリハビリ支援コーディネート事業に取り組んでいます。
リハビリテーション部には「支援コーディネーター」が専任で1名配置され、医師、看護師、リハビリテーション部スタッフとともに高次脳機能障害に対する啓発・研修、ガイドラインの普及、地域での支援ネットワークの形成等、医療機関や行政機関、家族会等種々の関係機関と連携を取り取り組みを行っています。
特に全道の道立保健所との連携を強化し、高次脳機能障害者の支援や高次脳機能障に対する啓蒙を全道的に展開するための活動を強化しています。
外来は完全予約制です (月・木)。
受診をご希望の方は、下記へご連絡ください。
リハビリテーション科外来 |
011-706-7010 (月曜日〜金曜日 9:00~15:00) |
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