理学療法は何らかの原因で身体に障害が起きた人々に対して、より質の高い社会生活を獲得させることを目的に行われます。
理学療法は筋力や関節可動域などを改善させて起居動作や移動動作を獲得させる「運動療法」と、痛みの改善などに対して行う「物理療法」に大別されます。
変形性関節症、体幹・上下肢の骨折・靱帯損傷、切断・離断、熱傷、悪性腫瘍などによって 、関節の変性、外傷、炎症、熱傷瘢痕などによる関節可動域制限や筋力低下に対する治療を行います。
部外傷、肺癌、食道癌、咽・喉頭癌の手術後に起こる呼吸器の障害に対して、 排痰を促す体位ドレナージ、呼吸筋トレーニングなどの呼吸理学療法を行います。
心筋梗塞、狭心症、大血管に対する手術後などの心臓や大血管の疾患に対して、種々の運動療法が行われます。
手術や化学療法・放射線療法などの治療を目的に入院された方々が主要な対象となっており、多くの診療科から急性期の入院患者に対する理学療法を主に実施しています。